きっかけ

以前、環境問題についての講演(地球環境フォーラム鹿児島)を聞く機会があり大きなショックを受けました。
中でも地球温暖化は大きな問題で、このままだと孫や曾孫の時代には人の住みにくいまたは住めない地球になるのでは?と危惧を感じ、自分は何かできることはないかと思うようになりました。

温暖化の大きな要因のひとつに普段乗っている自動車が大きな環境負荷を与えていると聞いたので、「電気自動車だったらいいな」と単純に考え、さっそくメーカーのホームページを見ると、
なんと、500万円
これは私にとってはかなり厳しい金額です。とても買えません。
とあきらめていました。

ある日何気なくインターネットを見ていると「日本EVクラブ」のホームページを発見!驚いたことにガソリン車を電気自動車に改造して、しかもナンバーを取得して公道を走っているという。
信じられない!
またほとんどが一般の方で個人レベルでつくっているという。これまたすごい!
とりあえず情報が欲しいと思い、日本EVクラブに入会しました。

会報が届き、「みんなすごいな」と思いつつも自分ひとりではつくれるはずもありません。
そんなとき、日本EVクラブが「2001年充電の旅」と銘打って改造した電気自動車で日本一周するというのです。日本一周するためには全国各地で充電しなければなりません。そこでコンセントサポーターといってコンセントを貸してくれる人つまり充電する電気を提供してくれる人を募集していました。
私もさっそくコンセントサポーターに登録。
実際に電気自動車を見ることができる、そして試乗もできる。
そのために私の住んでいるまち枕崎に寄ってもらうようにしつこく!ラブコールを送り、
忘れもしない2001年5月30日、ついにEV Aクラスが我が家に到着。
そして念願の電気自動車を運転させてもらいました。大変興奮したのを覚えています。


     EV Aクラス枕崎小学校にて

そのとき、枕崎に来られた二人のドライバーに電気自動車に興味があることを話すと、「そんなに難しくないです。ちょっとがんばればできますよ!」と。
簡単に言うなぁ、と思いながら
二人のドライバーは、うちでたっぷり充電したEV Aクラスに乗って枕崎をあとにしたのでした。

「2001年充電の旅」より充電の旅日記”枕崎編(ものづくり、ひとづくり)”

その約2週間後私宛てに「EVつくろう会」の案内が届きました。

「EVつくろう会」の案内が届き読んでみると、「熊本で電気自動車を作るので興味のある方はお越し下さい。作業の出来る服装で」との内容でした。「とりあえず見てみたい」と思った私は当日早起きして熊本に向かいました。着いたその場所は熊本市郊外にある熊西オートさん。整備工場です。
その記念すべき第1回EVつくろう会に集まったのは10数人(正確な人数は覚えていません!)もちろん九州各地から集まっていました。
ここではスズキのセルボというクルマをEVにコンバートするということでした。



エンジンをはずしたり、マフラーやラジエーターなど電気自動車に必要ないものをはずす、モーターを取り付ける金具等の加工等々、私も勉強と思って作業をさせてもらいました。(素人なので迷惑だったかもしれませんが!?)
 当然ですが、たった1日では完成しませんので、毎月1回この会を続けるということだったので、毎月は行けませんでしたがなるべく時間を作って行きました。そのうち「自分も作りたい」と思うようになり年が明けた頃には「作りたい」から「作る」に変わっていました。もちろんそんな思いになったのは熊西オートさんはじめ仲間の皆さんの後押しがあったからです。



そして、EVセルボがめでたく完成。車検も無事に通過しナンバーを取得。このクルマには、よく街で見かける電動カートのバッテリーが使われています。ミニサイズということと安価で入手出来るというのが理由だったと思います。

「EVつくろう会」

そしていよいよ私の電気自動車製作が始まることになります。

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